電験三種とは?難易度や試験概要、申し込み方法など

目次
『電験三種』とは?
電験三種は「第三種電気主任技術者」の略称であり、電気事業法で定められている「国家資格」です。
電気主任技術者は発電所や変電所、工場、ビル、商業施設等の変電設備や配線の事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をおこない、第一種、第二種、第三種の三種類があります。電気工作物の電圧等により必要な資格が定められています。
つづいて、電気主任技術者と電気工事士の違いについてご紹介いたします。
・電気主任技術者は、電気工作物の工事、維持や運用に関する保安の監督を行います。
・電気工事士は、一定範囲の電気工作物について電気工事の作業に従事します。
合格率と受験者数
まずは、合格率と受験者数についてです。
第三種電気主任技術者試験
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
令和2年度 | 39,010名 | 3,836名 | 9.8% |
令和元年度 | 41,543名 | 3,879名 | 9.3% |
平成30年度 | 42,976名 | 3,918名 | 9.1% |
平成29年度 | 45,720名 | 3,698名 | 8.1% |
平成28年度 | 46,552名 | 3,980名 | 8.5% |
平成27年度 | 45,311名 | 3,502名 | 7.7% |
平均8.8%(四捨五入)
電験三種の難易度
電験三種、令和2年度の合格率についてですが、39,010名の受験者に対し、合格者は3,836名となっており9.8%になっています。
また、平成27年度~令和2年度までの合格率の平均は8.8%になります。
合格率は10%を下回ることが多く比較的難しい試験となっているのがうかがえます。
電験三種の試験は毎年合格基準点が設けられ基準点以上の点を取ることが必要になりますので偏りのない学習が必要となるでしょう。
ちなみに令和2年の場合各科目の合格点は100点満点のうち理論科目60点以上、電力科目60点以上、機械科目60点以上、法規科目60点以上という結果でした。
また、高い専門性を求められるため、暗記だけではなく電気についての的確な理解が必要になってきます。
電験三種の受験資格
年齢、性別、学歴等の制約はありません。
どなたでも受験できます。
電験三種の試験日程
毎年1回、九月の上旬の日曜日に開催されます。
受験申請は電気技術者試験センターにて行えます。
受験するための申し込み方法について
願書申込方法
受験願書の取り寄せ方法には「インターネット申請」と、「書面申請」があります。
- 郵送で受験申請をする場合
「受験案内・申込書」に封入されている払込取扱書に必要事項を記入し、受験手数料(5,200円(非課税))とともに、ゆうちょ銀行(郵便局)の窓口に提出します。
- インターネットで受験申請をする場合
試験センターのホームページにアクセスし、「インターネット申込みにおける試験手数料の支払方法」に従い、最終日の17時までに受験手数料(4,850円(非課税))を銀行振り込み、クレジットカード決済、コンビニ決済、Pay-easy(ペイジー)決済のいずれかを選択し支払いをします。
電験三種の試験内容
電験三種の試験は「理論」「電力」「機械」「法規」の四科目があります。それぞれの科目すべてに合格すれば電験三種の資格を取得することができます。
- 理論
┗電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測
- 電力
┗発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料
- 機械
┗電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理
- 法規
┗電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理
電験三種の勉強方法
出題傾向
- 理論
┗電気回路の出題が多く、理論では計算問題に比重が置かれている印象です。
- 電力
┗送配電と発電の出題が多いようです。
- 機械
┗回転機械の出題が一番多く、次いで情報、変電機器、パワーエレクトロニクスと続いているようです。
- 法規
┗電気設備技術基準、計算問題が多いようです。
勉強時間の目安
電験三種の勉強時間は1000時間、約9か月~10か月ともいわれています。電験三種は範囲も広く、四科目分の勉強が必要となってくるため、要点を絞りながら勉強することが必要になってきます。また、想定される勉強時間が長いため、地道にこつこつと行う習慣づけも必要となってくるでしょう。
電験三種を取得するメリット
電気主任技術者の資格は国家資格です。
一般的なビルや工場には電気事業法にて電気主任技術者の設置が義務付けられており、電気を扱っている事業所では必要となり、需要としても高く、重宝されやすい資格であるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
電気は生活していくにあたって必ず必要となるものです。これからも電気に関わる技術者や人材の需要は高まっていくことでしょう。その仕事に従事する電気主任技術者の需要も高まっていくとみられています。
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