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今年、施工管理技士に合格するために!今日から学習スタート

「施工管理技士」合格には幅広い分野の理解が必要

「会社から施工管理技士の試験を受けるように言われたけれど、何から始めていいかわからない…。
毎年、数多くの受験生から寄せられる悩みです。施工管理技士は現場を指揮・監督する立場として適切な知識を保有しているかを試験するもの。技術的な知識に限らず建設業法など法律の分野や、適切に工事を行っていくための品質管理や工程管理といった施工管理に関わる広い知識が必要となります。

「試験範囲を隅から隅まで覚えよう!」
これが実現できれば、間違いなく合格は可能です。
しかし、早朝から現場に行き作業が終われば報告書を作成。その後、翌日に向けた書類を準備し必要な資材を発注…。多忙な日々を過ごしながら何ヶ月も学校に通うことや睡眠時間を削って自宅で学習することは非常に困難です。

「では、どうすれば?」
ご安心下さい。施工管理技士という資格は、ポイントとコツさえ掴むことができれば短期間でも合格が可能なのです。

施工管理技士の合格率は?


※令和2年度まで一次試験は学科試験、二次試験は実地試験という名称でした。

気になる施工管理技士の全国合格率ですが、例えば1級土木施工管理技士ですと年度によって上下しますが第一次検定(学科試験)が50~60%、第二次検定(実地試験)が20~40%というデータが出ています。ストレート合格率は公表されていませんが約10~24%。実地合格者の中には第一次検定免除者(前年度の第一次検定合格者)も含まれるため、実際の数字はもっと低い数字であることが予測されます。
つまり、施工管理技士とは、10人中1人しか合格できない試験ということです。簡単に合格できる試験ではないということを、心に留めておきましょう。

過去の合格率はこちら

どういった問題が出題されるの?


施工管理技士に最も求められる知識は、現場が適切な工事を行うための「品質管理」「安全管理」「工程管理」「施工計画」といった施工管理の分野となります。そのため、どの科目においても施工管理法は配点の大きなウエイトを占めています。その次に守るべき法律が出題される「法規」、そして建築・土木・電気工事・管工事それぞれの専門分野に関する技術的な問題が続きます。
出題分野に関しては、下記をご参照下さい。

1・2級建築施工管理技士
1・2級土木施工管理技士
1・2級電気工事施工管理技士
1・2級管工事施工管理技士

1・2級電気通信工事施工管理技士

どんなに知識が深い方でも、出題内容に沿った覚え方をしていないと正答を選択することは難しい問われ方になっています。逆に言うと、試験の出題傾向を把握してさえいれば知識を深めずとも解答することが可能ということになります。

施工管理技士には「第一次検定」と「第二次検定」がある

施工管理技士は、1級と2級どちらも「第一次検定」と「第二次検定」があります。それぞれの違いを見てみましょう。

第一次検定とは?

4つの選択肢から正答を1つ選ぶ、全問マークシート式の試験です。
以下のように出題されます。

※令和2年度まで第一次検定は学科試験、第二次検定は実地試験という名称でした。

平成30年度1級建築施工管理技士・学科試験(過去問題)

〔No.1〕 換気に関する記述として,最も不適当なものはどれか。

  1. 第3種機械換気方式は、自然給気と排気機による換気方式で、浴室や便所などに用いられる。
  2. 自然換気設備の給気口は、調理室等を除き、居室の天井の高さの1/2以下の高さに設置する。
  3. 営業用の厨房は、一般に窓のない浴室よりも換気回数を多く必要とする。
  4. 給気口から排気口に至る換気経路を短くする方が、室内の換気効率はよくなる。

上記のように、ほとんどが「○○に関する記述として、最も不適当(適当)なものはどれか」という形で問われます。

必須問題と選択問題がある

施工管理技士の合格ラインは必要解答数の60%。必須問題と選択問題があります。必須問題は、現場を管理する立場として必要な知識である施工管理法や建設現場に携わる者であれば最低限知っておくべき共通分野の問題が、選択問題は専門性の高い問題や法律の分野がほとんどです(一部例外あり)。
必須・選択の分野は以下をご参照下さい。

1・2級建築施工管理技士
1・2級土木施工管理技士
1・2級電気工事施工管理技士
1・2級管工事施工管理技士

1・2級電気通信工事施工管理技士

施工管理技士試験は、出題分野の全てで何%以上を獲得し、尚且つ全体で何%以上が必要といったいわゆる「足切り」形式ではないため、配点の大きな科目と得意分野を重点的に学習して合格点を獲得することも可能です。
建築士の資格を所持している方が建築施工管理技士を受験する場合など特殊な免除も存在しますが、ほとんどの方がこの第一次検定から受験を開始します。まずは、第一次検定を突破することだけを考えて学習に臨みましょう。

第一次検定を突破すれば、いよいよ第二次検定です。

第二次検定とは?

ご自身の経験を記述する論文形式の問題「施工経験記述」を始めとした記述式の試験です。
以下のように出題されます。

※令和2年度まで第一次検定は学科試験、第二次検定は実地試験という名称でした。

平成30年度1級土木施工管理技士・実地試験(過去問題)

【問題1】あなたが経験した土木工事の現場において,その現場状況から特に留意した品質管理に関して,次の〔設問1〕,〔設問2〕に答えなさい。
〔注意〕あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。
〔設問1〕あなたが経験した土木工事の関し,次の事項について解答欄に明確に記述しなさい。
〔注意〕「経験した土木工事」は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事内容について記述してください。従って,あなたの所属会社が二次下請業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。
(1)工事名
(2)工事の内容

  1. 発注者名
  2. 工事場所
  3. 工期
  4. 主な工種
  5. 施工量

(3)工事現場における施工管理上のあなたの立場

上記のように、ご自身で自由に文章を記述する出題方法が主となります。他にも、図の中で誤っている部分に訂正を書き込む問題や、文章内の空欄を正しい語句で埋める穴埋め問題などもあり、何となく覚えていても解けるマークシート式と違い正しく理解していることが必要となる試験です。
第二次検定は、第一次検定と違い免除はありません。全ての受験者が必須となります。施工管理技士を取得するためにはこの第二次検定が高い壁となることを頭に入れておきましょう。

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