給水装置工事主任技術者について知ろう。試験の難易度や合格率、申込み方法は?
目次
給水装置工事主任技術者試験って、どんな試験なの?
給水装置工事主任技術者となるには、厚生労働省が指定する試験実施団体が行う国家試験に合格しなければなりません。免状を受けるためにはこの国家試験に合格することが必要です。
受験科目と主な内容
試験科目 | 主な内容 |
---|---|
1.公衆衛生概論 |
|
2.水道行政 |
|
3.給水装置の概要 | 給水管及び給水用具並びに給水装置の工事方法に関する知識を有していること |
4.給水装置の構造及び性能 |
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5.給水装置工事法 | 給水装置工事の適正な施行が可能な知識を有していること |
6.給水装置施工管理法 |
|
7.給水装置計画論 | 給水装置の計画策定に必要な知識及び技術を有していること |
8.給水装置工事事務論 | 工事従事者を指導、監督するために必要な知識を有していること |
※上記「3.給水装置の概要」「7.給水装置施工管理法」に関しては、1級または2級の管工事施工管理技士をお持ちの方は免除されます。
合格基準点(平成30年度の例)
給水装置工事主任技術者試験が難関と言われる理由の1つに、「科目ごとの合格基準点」いわゆる「足切り」が存在していることが挙げられます。平成30年度の試験を例にとってみます。
配点(平成30年度の場合)
1問1点の必須科目6問で計40点、全科目で計60点
合格基準(平成30年度の場合)
下記(1)~(3)の基準があり、「学科試験2」の免除者は(1)と(3)を、非免除者は(1)~(3)の全てを満たす必要があります。
(1)必須6科目(学科試験1)の得点の合計が、27点以上であること。
以下(3)の項目で示す各科目の最低基準点を合計すると15点が合計値です。つまり、最低基準点を獲得した上で、更に合計で27点以上を取ることが必要だということになります。
(2)全8科目の総得点が、40点以上であること。
8科目の最低基準点は合計23点ですので、この基準を満たすためには最低基準点の2倍近くを獲得する必要があります。
(3)次の各科目の得点が、それぞれ以下に示す点数以上であること。
学科試験1 | 公衆衛生概論 | 1点 |
---|---|---|
水道行政 | 2点 | |
給水装置工事法 | 4点 | |
給水装置の構造及び性能 | 4点 | |
給水装置計画論 | 2点 | |
給水装置工事事務論 | 2点 | |
学科試験2 | 給水装置の概要 | 4点 |
給水装置施工管理法 | 4点 |
受験地
給水装置工事主任技術者の受験地は、都道府県別ではなく下記に示す地域別の8地域で行われます。
- 北海道
- 東北
- 関東
- 中部
- 関西
- 中国・四国
- 九州
- 沖縄
受験願書を申請する際、希望の受験地を選びます。詳しい試験会場は届いた受検票及び受検票送付時期にウェブページからご覧になれるようになります。
受験料
非課税で16,800円です。
給水装置工事主任技術者の合格率
過去、直近6年の合格率は下記表のとおり推移しています。
試験実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
平成25年度 | 12,773 | 4,004 | 31.3% |
平成26年度 | 13,313 | 3,588 | 27.0% |
平成27年度 | 13,978 | 4,348 | 31.1% |
平成28年度 | 14,459 | 4,875 | 33.7% |
平成29年度 | 14,650 | 6,406 | 43.7% |
平成30年度 | 13,434 | 5,066 | 37.7% |
例年、20%台後半~30%台と推移している印象です。2017年度は40%台と合格率が非常に高かった年でした。
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